三徳山入峰修行
そう。これはハイキングではなく修行なのです。
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東伯郡三朝町にて('10.10.23撮影)SONY α230、MINOLTA AF DT 11-18mm F4.5-5.6



温泉で有名な、鳥取県三朝(みささ)町にある三徳山三佛寺
その奥の院にある国宝「投入堂」は現存する日本最古の神社建造物とも言われ、断崖絶壁に建つその姿は不思議な魅力に溢れています。

生きている間に1回は見ておきたいと以前より思っていましたが、最近テレビで紹介されているのを見て再びその思いが強くなり、ちょうどそちら方面に遊びに行こうという人が現れたので便乗させてもらい、行ってみようという事になりました。
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投入堂に辿り着くまでの道程は困難を極め、決して安易な気持ちで入山してはならないとあちこちで言われているので覚悟はしていましたが、ここまで凄いとは思いませんでした。「投入堂参拝登山の心得」は以下の通り。

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三徳山は修行の場であり、木の根や岩やクサリをよじ登る等、場所によっては険しい箇所がございます。

● 投入堂参拝受付時間は、8時から15時までです。参拝時間外は閉門致します。

● 雨や雪などにより、当山が危険と判断した場合は入山禁止になります。(例年ですと冬の間、12月~3月ぐらいまでは積雪の為入山禁止になっております)

● 境内山内はすべて国指定史跡及び名勝の地であり、動植物の採取厳禁です。

● 喫煙厳禁。また線香、ローソクなどの火気類も使用厳禁です。

● 山内での食事はご遠慮ください。ゴミは各自持ち帰っていただくようにお願いします。御札やお供え物は置かないようにしてください。

● 投入堂へ参拝をされる際には、必ず二人以上、また両手が使えて運動のしやすい格好でおこしください。

● スカート・かかとの高い靴・革靴・サンダル・スリッパ・滑りやすい靴、また底にスパイクや金具の付いた靴などの登山用シューズや・ピッケル・ストックや杖(山道、木の根を傷める為)、 そのほか参拝や修行に適していない格好の方は投入堂参拝受付ができません。幼児は登山できません。

● 酒気帯び、体調の悪い方、医者から運動を止められている方等の登山はご遠慮ください。

● ペットの持ち込み、大声や奇声を発する等、他の参拝者の方々に迷惑がかかるようなことはしないようにしてください。

● 立ち入り禁止となっている場所や危険な場所、また投入堂参拝登山道以外の場所へは入らないようにお願いします。

● 投入堂参拝受付時に輪袈裟(わげさ)をお貸しします。必ず輪袈裟をしてご参拝ください。


三徳山行者道は三佛寺の境内であり、道中は修行・参拝の為の道です。文化財保護法ならびに上記の項目・指示に従っていただけない方は入山をお断りします。         (三徳山HPより)

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車で家を朝4時に出て、まずは兵庫県小野市の友人宅へ。5時過ぎに友人を拾い、滝野社インターから中国道に入って西へ。落合ジャンクションから米子道に入り、湯原で降りて北へ。ガラ空きの一般道を快調に走って、8時ちょうどに三徳山三佛寺に到着。

しかし案内板の不備により駐車場の場所を間違えて、違う登山道に入ってしまい、タイムロス。まあ、キノコがいっぱい見られたので良しとする(笑)。

「正しい」駐車場を見つけて車を置き、気を取り直して三佛寺へ。本堂までの拝観志納金は400円。さらにその奥、投入堂への参拝希望者のための受付があり、そこで更に200円を納めます。靴の裏が磨り減っていないかチェックを受け、名前と連絡先、現在時刻を記入して輪袈裟(タスキみたいなもの)を受け取り、出発です。

今回、1人で来られた方が居て、1人では入山できないので我々に合流され、3人で登ることになりました。とは言え、聞けばその方はもう3回目だとか。先に行ってもらって上で落ち合おうということにして、我々2人は写真を撮りながらゆっくり登ることにしました。
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木の根を頼りに登る「かずら坂」

ところが登り始めるともう、写真どころではない(笑)。剥き出しになった木の根を手で掴み足を掛け、垂直に近い斜面をよじ登らなければなりません。いわば第一関門。これはえらい所に来たぞ、とここで誰もが思うに違いありません。

道中に案内板のようなものは一切無く、時には進むべき方向を見失いそうになりながら、クサリが一本垂らしてあるだけの岩を登り、途中に幾つかあるお堂(これがまた凄まじい所に建っている)を横に見て、もし落ちたら確実に死ぬであろう岩場を越えながら、私は思いました。こんな所に安易に人を連れて来てはいけないと(笑)。
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途中にある「文殊堂」。外側に向かって傾斜している廊下の下は崖。こんな所に立てる人の気が知れません(笑)。

しかしながら、若いカップルも登っています。年配の方も一生懸命に登っています。各自が精神修養、肉体鍛錬の目的を持って、なおかつ一目、投入堂を拝観しようと一丸となって努力している中に参加できたことは私にとって大きな喜びでした。

さて、その投入堂。ほうほうの体で辿り着いた岩場の影から突如として現れるその異形、これまで幾度となく写真で見た事はあれど、その特異な姿を実際に目の当たりにすると改めて驚嘆の念を抱かずにおれません。足場など到底組みようのない断崖絶壁に約1300年間、風雪に耐えながら静かに佇み、幾千とも幾万とも知れない参拝者をずっと見守ってきたのだと思うと深い感銘を受けました。

動ける範囲がごくわずかなので同じような写真しか撮れないものの、休憩を兼ねて暫く写真を撮ったり居合わせた他の参拝者と話をしつつ、早々に引き上げることに。見るべきものを見た後なので、もう気分は余裕です(笑)。
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販売されているわらじ(500円)。安全に登るにはこれが一番だと思う。

基本的に来た時に通ったのと同じ道を引き返すことになります。後から後から登ってくる参拝者のために道を譲りながら、気を抜いて怪我をする事の無いよう、上り同様、細心の注意を払いながら下ります。下山時刻は10時40分。入山時刻が8時53分だったので、往復2時間弱ということになります。

テレビで時々見かける「一度は行ってみたい場所」。その中のひとつをこれで消化できました(笑)。また次の目標に向かって頑張りたいと思います。
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by maehashi3 | 2010-10-24 13:58 | 鳥取 | Comments(17)
Commented by inamoku at 2010-10-24 14:25
廊下に立ってるオッサン足がすくんでるやん。
いや、単に短いだけか。(^_^;)

はい、えらいとこに来たと思いました。(笑)
今日は筋肉痛で階段が下りられません。(^_^;)
Commented by maehashi3 at 2010-10-24 15:38
>いなやん
この写真を見たら思い出して手に汗が・・・(笑)。
私も全身がまんべんなく痛いです(笑)。
でも良く頑張りましたよ、お互い。
Commented by sacchon-happy at 2010-10-24 18:44
ぎゃー、私もこの廊下には立てません(-_-;)
(これに手すりがついてたら、急に立てるようになるのですが←心理的安心感)

読めば読むほど、私には修行は無理だという気持ちと
いっそう行きたくなっちゃった~という気持ちが
複雑に入り組んでいます。。。
さてどうしたものか・・・

いや、ほんまに無理って事はよーくわかりました(^_^;)

お疲れ様でした。。。
Commented by maehashi3 at 2010-10-24 20:29
>さっちょんさん
私もこの廊下を一周しましたが、壁から背中を離せず横歩きでした。
と思い出したらまた手に汗が(笑)。
ホンマに危険ですから決してお勧めできる場所ではありません。
Commented by tsuchi1414 at 2010-10-24 23:25
へぇ、
登ったのですか!

三朝や羽合には比較的行くのですがここは私には無理でしょうね、
初めからその気持ちがな~い(笑)。
Commented by xxmooncatxx at 2010-10-25 01:14
文殊堂の縁側(?)に立ってる人、どうかしてると思います!
普通はあんなとこに立てないでしょ(笑)
1000年前の人たちは、どんな思いで参拝していたのでしょうね。
Commented by nakajimaakira1948 at 2010-10-25 10:56
maehashi さん、おはようございます!
えらいところへ行かれたんですねぇ
おともだちは いなもくさんですか。
久しぶりの更新、怖そうな記事も一気に読みましたよ (^^)

むかしイラクのサマラという所にある土製タワーの むき出しのラセン道路(幅1.5m、手すり無し)を
死ぬような思いで登りました。

降りてくる人とすれ違うときは 「どうぞ」と言って タワー側にへばりついておりました。
Commented by maehashi3 at 2010-10-25 12:30
>tsuchiさん
はい、登ったのです(笑)。
三朝に行かれるのなら是非寄って下さいと言いたい所ですが、
道中の険しさは生半可ではありません。
Commented by maehashi3 at 2010-10-25 12:35
>mooncatさん
ですよね。見る度にゾッとするので写真削除しようかな(笑)。
1000年前の参拝者より、1000年前の大工さんに興味があります(笑)。
どうやって建てたんだろうと、あれこれ想像を巡らしました。
Commented by maehashi3 at 2010-10-25 12:40
>nakajimaさん
そうです、いなやんと行きました。ホンマにえらい所でした。
お互い良く頑張ったものです(笑)。
険しいとは言え、老若男女、結構な数の参拝者が居ましたよ。
イラクのは螺旋モスクですね。調べてみましたが怖そう~。
Commented by g7_2007 at 2010-10-25 23:32
お久しぶりです...
おぉ、こわぁ~
わざわざこんなところへ登るなんて、頭がおかしいとしか思えませ~ん!!(笑)
Commented by kumasann2011 at 2010-10-26 01:13
お久しぶりです。
お元気そうでなによりです。
先日、『ロケみつ』で早紀ちゃんが登っているのをテレビで見ました。
凄いですね。
私は絶対に行こうとは思いません。
尊敬します。
Commented by maehashi3 at 2010-10-26 08:31
>g7_2007
この頃すっかり写真を撮らなくなってしまい、久しぶりの更新に
なってしまいました。いつも見て下さってありがとうございます。
ここはもう、一歩間違えば死ぬような場所ばかりです。
余程の物好きしか行かないでしょうね(笑)。
Commented by maehashi3 at 2010-10-26 08:42
>くまさん
元気だけは有り余っているのですが(笑)。ご無沙汰しておりました。
そうそう、私もアレを見て行きたくなりました。
稲垣早希に登れたのだから私に登れないわけがないと(笑)。
実際かなり手強かったですが、達成感を味わうことができました。
無事に帰れたから言えるのですが、行って良かったです。
Commented by maehashi3 at 2010-10-26 11:57
>g7_2007さん
「さん」が抜けてました。すみません(笑)。
Commented by kei1709 at 2010-10-30 09:53
ふらっとしたらもう終わりですよね~。
掴まるところなさそうだし…。
何があっても自己責任ということでしょうか。
草鞋も履きなれないから余計怖い気がします。
私は画像を見せてもらっているだけで満足です。(笑)
Commented by maehashi3 at 2010-10-30 12:33
>keiさん
「今ここでああなったら・・・」と思うと動けなくなるような所ばかりです。
保険に入っていない人は行ってはいけません(笑)。
とにかく、良い運動になりましたよ。
<< ツキヨタケ? イルカとタコ >>



タイトルは『広辞苑』のもじり。幅広いジャンルの写真を撮れたら良いなと思っています。
by maehashi3
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生きております(笑)。
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